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エリオット波動理論のバイナリーオプション取引戦略パターンを覚えよう

エリオット波動理論のバイナリーオプション取引戦略パターンを覚えよう

ここではFXの相場分析でよく使われる「エリオット波動理論」という相場分析方法を紹介していきたいと思います。

エリオット波動理論の概要やバイナリーオプションで使うときはどのような戦略を立てていけばよいかを紹介しているのでぜひ参考にしてください。

FXや株でも攻略法として使われるエリオット波動理論とは

FXや株でも攻略法として使われるエリオット波動理論とは

エリオット波動理論はアメリカ人ラルフ・ネルソン・エリオットという人が考案した相場理論です。

エリオットは元々会計士として活躍していた人ですが、1927年に病に倒れて会計士の仕事を断念せざるを得なくなり、それ以降相場の研究に没頭するようになったそうです。

ちょうどその時期は世界大恐慌の時代でしたが、エリオットはダウ理論の信奉者として出発し、約80年分の相場の動きを検証していました。

そのうちに、マーケットの動きにある一定の法則性があることを発見して、1938年以降その内容を公開したのです。

エリオット波動理論はその分析対象が株式、債券、為替、商品市場など広範に及ぶもので、また時間の長短を問わないので信奉する投資家は世界中にいます。

しかも相場が将来どのように展開していくかを推測することが出来、さらにフィボナッチ比率を組み合わせることでいつ、いくらまで、といったことまで予測できます。

この理論を適切に利用すれば、どんな投資にも応用できるでしょう。

エリオット波動理論の基本的な考え方

エリオットは人の感情の起伏には一定のリズムがあって、その感情を映す相場の動きには予測可能な波動パターンがあると考えました。

エリオット波動理論の基本的な考え方

それは強気相場であれば、3つの大きな上昇波と上昇波より小さな2つの下降波からなる合計5波動を形成して上昇する、というものです。この波をそれぞれ第1波、第2波、第3波、第4波、第5波と呼びます。

この5波動を形成して強気相場が完成すると次は3波動による弱気相場が生じ、2回の大きな下降波と1回の小さな上昇波によって形成されるのです。この波は、A波、B波、C波といいます。

それぞれの波には意味があります。その特徴を簡単に記していくので、上記の画像を確認しながら参考にしてください。

第1波
主に売り方の買戻しや打診買いなどの資金が入ることで作られるもので、この時点ではまだ大方は上昇に対して懐疑的であることが多く、上昇幅も3つの上昇波の中で一番小さくなりやすいです。

第2波
第1波ではまだ弱気相場とみている人が多いため、そこでの買いに対する利食いも入りやすくなっています。また第1波が起こる前の下落で売り方だった人が「まだトレンド継続だ」とみて売りを入れてくるケースもあるため、修正はとしては大きめな傾向があります。ただし、第1波の起点を下回ることはありません。

第3波
非常に強力な波で、強気相場が確信に変わるところです。第1波の高値を抜けたところでダウ理論での買いシグナルとなりますから、一気に新規の買いが入り、売り方も踏まざるを得なくなるので大きな上昇になります。

第4波
利益確定の売りと出遅れた新規の買い方が拮抗する場面です。ですので下落幅はそれほど大きくないことが多く、いわゆるフラッグやペナントと言われるような持合いのチャートを形成することもよく見られます。

第5波
市場の心理としては楽観的な見方が強くなっています。ですから、利食いの売りはまだそれほど出てきていない場面です。ただしオシレーターの動きなどから、高値への警戒感も出てきて、プロの投資家の新規の買いは減り始めます。 そんな中で乗り遅れた一般投資家などが飛び乗ってくる買いで押し上げられます。それが狂乱的な買いになって、急速な上昇になることも多いです。

A波
第3波までに買いを入れていた投資家が利食いを入れてくる場面です。市場心理としてはまだ強気であるため、それほど大きな修正にはならないことが多いです。そのため上昇トレンドの中の単なる押しとみられることもよくあります。

B波
A波を押し目とみて買いを入れる投資家によって形成されます。まだ市場の心理としては強気な見方も多い一方で新規の売りは少なく、比較的大きな波となることもあります。場合によっては第5波の高値を瞬間的に抜けることもあります。

C波
最も破壊的な下落をする波です。A波のボトムを割り込むとダウ理論的にも売りシグナルとなりますので、新規の売りが入り、安値で買っていた投資家は逃げ遅れまいと一斉に売りますし、高値掴みをしている人たちは投げざるを得なくなることで下落に加速がつきます。

エリオット波動をバイナリーオプションに落とすロジックと見方

エリオット波動はどの時間軸でも適用できますが、バイナリーオプションの場合は短期の時間軸で見ることが多いと思います。

短期の時間軸で見る場合のコツとしては上位の時間足が今どの波にいるのかをまず把握することです。

上位の足が上昇トレンドの第3波にいるのであれば、トレンドが強力であることが推測されるので、順張りエントリーで強気に入れます。

しかし上位足が第5波にいれば短期足で見れば強力な上昇トレンドに見えますが、実際には天井に近い場面ですので順張りは慎重にするべきです。

次のローソク足チャートはポンドドルの1時間足チャートです。上昇5波、下降3波のエリオット波動理論どおりのチャートになっています

エリオット波動をバイナリーオプションに落とすロジックと見方

そしてこの1時間足での第3波、第4波の部分の5分足チャートです。

エリオット波動をバイナリーオプションに落とすロジックと見方

このように長い時間足の一つの波の中に短い時間足での5波が含まれています。

この5分足のチャートを1時間足で見た第3波にいると気づいていないと、第4波のところでダブルトップを付けた後安値を更新したところで、下降トレンドの始まりと考えてしまうかもしれません。

しかし気づいていればむしろ反転してきたところをHighエントリーで狙うほうが安全だ、と考えられるでしょう。

エリオット波動をバイナリーオプションに落とすロジックと見方

一方上記のチャートは5波の部分の5分足です。これが1時間足での第5波に当たることを知っていれば、5分足での第4波の持合いから高値を抜けたからと言って、順張りでHighエントリーをすることが危険であると察知できるでしょう。

それよりも、反転したところで逆張りを狙うのが妥当と考えると思います。

バイナリーオプションでエリオット波動を使う際の注意点

エリオット波動理論にはイレギュラーなパターンをいくつか想定しています。そのうち重要なものをご紹介します。

フェイラー

フェイラーとは「失敗」という意味ですが、エリオット理論では第5波が上昇トレンドの場合で言えば、第3波の高値を超えることに失敗(下降トレンドでは安値の更新の失敗)することを意味します。

第5波では乗り遅れた投資家の買いが殺到して大きく上がることもありますが、一方で安値から持っている機関投資家などがいつ利食いに回ってもおかしくない状況ですので、その動きによってはフェイラーが発生することがあります。

この動きは第3波では起きない現象です。もし起きたとすれば、それは上昇トレンドが発生していない逆のトレンドの継続を意味します。

いずれにしても第5波においてはフェイラーが発生しうることを意識したうえで、順張りでのエントリーには注意するべきでしょう。

エクステンション

エクステンションとは延長を意味します。上昇トレンドで言えば、3つの上昇波動のうちの一つに延長が生じる状態です。

延長とは一つの波動が上昇3波動、修正波2波動を形成して、一つだけの波動よりも大きな幅で上昇する状態を言います。形で言えば9波動での上昇のような形になります。

エクステンションの特徴としては、本来の3つある上昇波動(衝撃波と言います)のうちどれか一つにしかエクステンションが生じないということです。

そしてエクステンションが生じていない二つの衝撃波は、時間と規模の面で類似することが多いとされています。

エクステンションが生じている場合どの波にエクステンションが生じているか、見極めが難しいことがあります。エクステンションが生じていることが予想される場合には、安易な逆張りはしないことが重要です。

大きな時間足で修正波の中にいるとき

衝撃波(第1波、第3波、第5波)では明確なトレンド方向に向かっての動きですので、小さな時間軸でみても典型的な上昇波動を描いていることが多くなっています。

しかし修正波(第2波、第4波)では様々なパターンが生じるため、波をカウントすることが難しくなります。

ですから修正波の中にあるときのエントリーは慎重にするべきで、他のインジケーターなどでよっぽど明白な根拠があるとき以外は避けるべきでしょう。

エリオット波動とフィボナッチを組み合わせて使って勝率UP

フィボナッチ比率とは黄金比率とも呼ばれます。古代から最も美しい造形を形作る長さの比率と言われており、細かな説明はここでは割愛しますが1.0、0.618、0.382、1.618などを重要な数値と考えます。

わかりやすく例を挙げれば、1円の値上がり幅に対して、その戻しは0.618円や0.382円のライン近辺になりやすいということです。

実際に波動理論を編み出したエリオット自身が分析に用いていたこともあり、エリオット波動を使う投資家にとってフィボナッチは意識されています。

意識している投資家が多い、ということはそこが転換点になりやすいということです。

使い方としては衝撃波の後の修正波の幅を推測する際に、フィボナッチを利用するというものです。フィボナッチリトレースメントといって、MT4でも標準装備されています。

エリオット波動とフィボナッチを組み合わせて使って勝率UP

上記チャートの赤枠で囲った部分です。実際のローソク足チャートで使った例を挙げます。下はユーロ/ドルの5分足チャートです。下落トレンドの波動がきれいに表れています。

エリオット波動とフィボナッチを組み合わせて使って勝率UP

この第3波の下げのところにフィボナッチリトレースメントを当てたのが下のチャートです。

エリオット波動とフィボナッチを組み合わせて使って勝率UP

赤のラインの横の数字は、下げ幅に対するリトレースメント(戻り)の比率を示しています。上から100%戻し、61.8%戻し、50%戻し、38.2%戻し、23.6%戻しとなっています。

見ていただきますとわかりますが、ほぼぴったり38.2%戻しのところでヒゲを付けて反転しています。

このように衝撃波に対する修正波の戻りに対して、逆張り(大きなトレンドの方向に対しては順張り)でエントリーするのに非常に有効なツールですので、ぜひ活用してみてください。

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更新日:2024/11/22

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